Sing a New Song (2018)
Headphone, Curtain, Podium, Chair, Video 9 min, 16:9, Binaural Stereo Sound
Headphone, Curtain, Podium, Chair, Video 9 min, 16:9, Binaural Stereo Sound
Music plays an essential role in Christian communities. A number of Japanese converts to Christianity begin to build their faith after they have religious, inner, or physical experiences while reading the Bible or singing a gospel song. In this sound installation of a "virtual church", the audience experiences a spatial soundscape of their voices and songs, recorded by a binaural microphone, and made available for listening through headphones, one visitor at a time. The video work presented in complement to the sound installation explores the conversion process of these Japanese “firstfruits” (the first person in a family who converts to Christianity) at German Evangelical and Pentecostal churches, and gospel choir groups. Christians form a super minority in Japanese society; merely 1% of Japanese people identify themselves as Christian.
The research project focuses on their emotional, inner, and physical experiences — in other words, “the Holy Spirit's work" or “the guidance of the Lord"— as the seed of their faith. People at German Evangelical churches encounter life altering biblical quotes at a decisive moment in their faith. Attendees at gospel choirs and Pentecostal churches cultivate their faith through singing gospel songs or having a fierce inner experience at gospel workshops or concerts. Drawing on two-years of fieldwork, which included interviewing, participant observation, and video/sound recording, this dissertation investigates how Christian converts experience these special events and how they interpret their experiences after becoming Christian. It does so by analyzing their conversion stories, which they share as "public testimonies" in communities, to affirm their faith.
Sing a New Song(2018)
ヘッドホン、カーテン、演説台、椅子
ビデオ 9分、16:9、バイノーラルステレオサウンド
ヘッドホン、カーテン、演説台、椅子
ビデオ 9分、16:9、バイノーラルステレオサウンド
キリスト教コミュニティにおいて、音楽は重要な役割を果たしている。 キリスト教徒は日本社会における宗教的マイノリティであり(全人口の約1%)、 聖書を読んだり賛美歌を歌う際に 引き起こされる、宗教的、内面的、あるいは肉体的な宗教体験は、キリスト教への入信の大きなきっかけとなる。
このプロジェクトは日本人のキリスト教回心者が経験した、感情的、内的、そして肉体的な 宗教体験に焦点を当てた、文化人類学研究を基に制作された。 愛知・岐阜の複数のドイツ系福音派教会とペンテコステ派教会、ゴスペルクワイアグループ での参与観察、インタビュー、撮影を含む2年間のフィールドワークを経て、キリスト教への回心者がこれらの特別な出来事をどのように体験し、クリスチャンになった後、その経験をどう解釈するのかを研究。 例えばドイツ福音派教会の人々は、信仰の決定的な瞬間に人生を変える聖書の引用に遭遇する例が散見され、またゴスペルクワイアやペンテコステ派教会のメンバーは、ゴスペルワークショップやコンサートでの激しい内面的経験(聖霊体験)によって信仰を育むケースが多数見られた。
展示空間では、観客はカーテンの中に一人ずつ入り、ヘッドホンをつけ、バイノーラルマイク(3Dマイク)で録音された、 まるで実際の教会やゴスペルクワイアの中にいるような立体音響と映像を体験。 礼拝や歌といった「声」により引き起こされる「宗教的感覚」を追体験できるサウンドインスタレーション。
How did you experience the holy spirit in your conversion process into Christian?
キリスト教への入信を決意するまでに、どのような「聖霊体験」をしましたか?
After the concert, Black gospel members encircled me and started praying enthusiastically.
I fell to the floor, fell down in prayer by the hands of the Holy Spirit.
I did not lose my consciousness, but felt embarrassed and wanted to stand up.
“No, No!” I struggled, but my body did not move anymore.
—Interview with Reiko, May 16. 2018
コンサートの後、(黒人ゴスペルメンバーが)うわーって
祈りだしたんですね、私を中心に、囲んで。
で、床に倒れたんですよ。祈りの中で、聖霊によって、倒された。
意識はあるから。だから立ちたいし、嫌だし恥ずかしいし、何とかしてお願いって。
やだーやだーって。何とかして、って思ってるんだけどなんともならん、体が。
祈りだしたんですね、私を中心に、囲んで。
で、床に倒れたんですよ。祈りの中で、聖霊によって、倒された。
意識はあるから。だから立ちたいし、嫌だし恥ずかしいし、何とかしてお願いって。
やだーやだーって。何とかして、って思ってるんだけどなんともならん、体が。
—レイコ 2018年5月16日 グループインタビューより
When singing with the participant at a gospel workshop, it was a Japanese song, led by Japanese gospel singer.
Suddenly, I received a succession of shocks, like a thick arrow went through from the hair whorl on my head to my tailbone.
It was a very mysterious experience, but it was not at that moment that
I became a believer, just that I felt I experienced something special.
But you know, I recall that special moment again and again.
During the next workshop, when Pastor Andre did “Invitation” at the worship,
in the end, I responded and confessed my faith.
— Interview with Fumiko, Jun 2. 2018
ゴスペルワークショップに参加したとき、日本人のワーシップリーダーによる日本語の賛美があって。
その時に、なんかね、来たのよね。このつむじから、尾てい骨まで、
太い矢がズコーンって抜けるような、そんなビリビリ感っていうのかな。
おお、今なにこれなにこれ、どうしたこれ、みたいな。っていうのが。
その時に、なんかね、来たのよね。このつむじから、尾てい骨まで、
太い矢がズコーンって抜けるような、そんなビリビリ感っていうのかな。
おお、今なにこれなにこれ、どうしたこれ、みたいな。っていうのが。
これは不思議だけど、なんだろうと思って。
でもその時はね、全然信じるとかそういう結論にまで 至らなかったんだけど。
「なんかすごいことがあったよなあ」って。 でもそうやって、反芻するよね。
次のワークショップで、アンドレ牧師(黒人牧師)が「招き」を行って。
で、決心がついた、っていう感じかな。ようやく。
でもその時はね、全然信じるとかそういう結論にまで 至らなかったんだけど。
「なんかすごいことがあったよなあ」って。 でもそうやって、反芻するよね。
次のワークショップで、アンドレ牧師(黒人牧師)が「招き」を行って。
で、決心がついた、っていう感じかな。ようやく。
—フミコ 2018年6月2日インタビューより
During the worship after the gospel workshop, my mind was in chaos because I was suffering from severe depression,
I was touched by the Lord.
I cannot remember what the pastor said on his message.
But I suddenly felt, “The Lord loves me, in any circumstance, the lord loves me”.
It was almost unconsciously, that I confessed my faith.
My hand already rose when I realized.
It was after about one year that I joined the gospel choir.
I was touched by the Lord.
I cannot remember what the pastor said on his message.
But I suddenly felt, “The Lord loves me, in any circumstance, the lord loves me”.
It was almost unconsciously, that I confessed my faith.
My hand already rose when I realized.
It was after about one year that I joined the gospel choir.
— Interview with Harumi, May 30. 2018
礼拝が始まって。でも私の心の中は鬱でぐっちゃぐっちゃだったから、
やっぱり神様に触れられて、気づいてたらね。
はっきり今、メッセージの内容とか、あまりはっきり覚えてないんだけど。
神様はあなたを愛してます、どんな状況でてもあなたのこと愛してるんですって。
全然意識がないけど、信仰告白とかっていう、神様信じましょうっていう導きがあったわけ。
招きみたいな。 もう手は上がってたんだね。
自分でも意識はないけど手が上がってて。
やっぱり神様に触れられて、気づいてたらね。
はっきり今、メッセージの内容とか、あまりはっきり覚えてないんだけど。
神様はあなたを愛してます、どんな状況でてもあなたのこと愛してるんですって。
全然意識がないけど、信仰告白とかっていう、神様信じましょうっていう導きがあったわけ。
招きみたいな。 もう手は上がってたんだね。
自分でも意識はないけど手が上がってて。
それで信仰告白。だからゴスペル始めて1年ぐらいでしてるんだよね。
— ハルミ 2018年5月30日 インタビューより
I was surrounded by Black and Japanese Christians. They prayed putting their hands on my body.
Black people prayed in English, others in Japanese, and some of them in glossolalia.
Some people were weeping. I was just sitting still, didn’t know what I should do.
Suddenly, I started laughing. I felt joyful. Someone said it is a gift of pleasure.
They say, “The Holy Spirit gives you a pleasure”.
Like air bubbles in the water, you know, when the water boils air bubbles come up,
I could not stop it, the air bubble came from the bottom, “pow”, “hehehe”, like that feeling
Black people prayed in English, others in Japanese, and some of them in glossolalia.
Some people were weeping. I was just sitting still, didn’t know what I should do.
Suddenly, I started laughing. I felt joyful. Someone said it is a gift of pleasure.
They say, “The Holy Spirit gives you a pleasure”.
Like air bubbles in the water, you know, when the water boils air bubbles come up,
I could not stop it, the air bubble came from the bottom, “pow”, “hehehe”, like that feeling
— Interview with Naoko, June 20. 2018
周りに囲まれて、手を置かれて、祈られて。
黒人さんは英語。日本人は日本語。異言の人は異言。
泣き出す人とかもいる中で、なんかリアクションしなくちゃいけないの?って思ったんだけど。
黒人さんは英語。日本人は日本語。異言の人は異言。
泣き出す人とかもいる中で、なんかリアクションしなくちゃいけないの?って思ったんだけど。
わかんないから、とにかくじっとしてて。 そしたらなんか、笑えてきたんだよね。
フフッて。なんか楽しくなってきちゃって。
いかんいかん、こんなにみんな一生懸命祈ってくれてるのに、
笑うなんて不謹慎だと思ったんだけど。
フフッて。なんか楽しくなってきちゃって。
いかんいかん、こんなにみんな一生懸命祈ってくれてるのに、
笑うなんて不謹慎だと思ったんだけど。
水の中で下から空気がポコって上がってくるみたいな、あんな感じ。
もう止められない。 下から来て、ポコ、ふふふみたいな。そういう感覚だったね。
それがどこが出どころかはわからない。
あ、今喜びの賜物だね。聖霊さまが喜びを与えてくださってるねっていう事を言われた時に。へーって。
もう止められない。 下から来て、ポコ、ふふふみたいな。そういう感覚だったね。
それがどこが出どころかはわからない。
あ、今喜びの賜物だね。聖霊さまが喜びを与えてくださってるねっていう事を言われた時に。へーって。
— ナオコ 2018年6月20日 インタビューより